京都に旅したら絶対行きたい神社 賀茂社とあれこれ

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突然ですが、「賀茂社ってなぁに?」「そんな神社きいたことない」という声が聞こえてきそうですね。

それもそのはず、「賀茂社」というのは、単体で存在する神社ではありません。
上賀茂神社と下鴨神社、この二つを合わせて「賀茂社」と言うのです。

もともとは「賀茂社」だけだったのが、勢力が強くなったため氏子を分けるためにもう一社構えたなどという説があります。

この「賀茂社」は京都の中でも歴史の古い神社として有名です。
1994年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。

今日はその「賀茂社」にまつわるあれこれと、上賀茂神社と下鴨神社それぞれにご紹介いたします。

御神紋・葵

賀茂社の御神紋が「双葉葵」であることはよく知られています。葉っぱがハートの形をしていて、つやつやの葉が、何とも愛おしい植物です。

この葵、古くは「あふひ」と書かれていました。「あふ」は「会う」、「ひ」は「神霊・神様のお力」、この二つの言葉が合わさった「あふひ」は、「神様に出逢う」ということを意味しています。
上賀茂神社、下鴨神社どちらの境内で自生している姿を見ることができますよ。

どっちが賀茂でどっちが鴨だっけ?

上賀茂神社のほとりを流れるのは「賀茂川」、その賀茂川と高野川が合流して「鴨川」となり、その合流地点にあるのが下鴨神社と覚えると、覚えやすいですよ。

地図で確かめてみましょう。

上賀茂神社

「上賀茂神社」というのは通称であって、正式には「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」と言います。御祭神は「賀茂別雷大神(かもわけいかづちおおかみ)」です。

一の鳥居をくぐると、まず右手に見えてくるのがが「斎王桜」と「御所桜」ですね。どちらも種類は枝垂れ、樹齢100年を超える巨木であるだけに、満開の時期は見事な光景です。

そして二の鳥居をくぐると細殿があり、その前に一対の立砂があります。賀茂別雷命が最初に降臨した円錐形の神山(こうやま)にちなんだものと伝えられています。

楼門をくぐって国宝である本殿に参拝しましょう。

この上賀茂神社では毎月、数多くの祭典が行われています。5月の「賀茂競馬」、9月の「烏相撲」も有名ですね。
渉渓園での「賀茂曲水宴」は、斎王代が葵祭に先立ち登場します。

また本殿や権殿は国宝に指定されていますし、境内の社殿の多くは重要文化財。
境内にある摂社「片岡社」は、縁結び、子授かりの神様としても有名です。あの紫式部も参拝したといわれています。

こんな歴史と神話の宝庫のような上賀茂神社ですが、最近なにやら大鳥居が出現してびっくり。
また境内を流れる「神山湧水」で入れたコーヒーの販売もしています。

なんだか上賀茂さんにお参りしたくなってきませんか?

ちなみに門前の「葵家やきもち総本舗」のやきもちは絶品です。こちらもどうぞお忘れなく。

場所:〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山339
市バスが便利ですが、個人的には北山駅から歩いて、上賀茂伝統的建造物群保存地区である社家町の風情も楽しまれることをお勧めします。

下鴨神社

下鴨神社の正式名称は「賀茂御祖神社(かもみおやじんしゃ)」と言います。

本殿は東本殿と西本殿とがあり、御祭神は前者が玉依媛命(たまよりひめのみこと)、後者が賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)として知られています。

下鴨神社は京都でも有数のパワースポットとして名高いですね。

まず、参道の始まりに位置するのが、摂社である「河合神社」。
女性守護の信仰名高いこちらの神社には、美麗祈願に多くの女性が訪れています。
手鏡の形をした絵馬に、自分のメイク道具でお化粧をして奉納しましょう。
また名物「美人水」は美肌・美白が期待される果林ジュースもぜひ。

そこから境内までの参道が敷かれているのが聖なる「糺の森」。広さは3万坪を越える壮大な森です。しかも古代の原野の姿をそのままで、樹齢何百年という巨木がそびえています。風で葉のすれる音、小川のせせらぎさえ厳かに響き、境内まで気持ちを落ち着けて静かに歩くだけで、心が浄化されるようです。また新緑の季節は木漏れ日さえ神の光かと思うほどの美しさです。

この森の、この凛とした空間を味わいたくて、何度も訪れてしまいます。糺の森をひたすら歩くだけで、もうすっかり満足してしまうのです。

その森を抜けた先にあるのが下鴨神社ですね。

南口鳥居をくぐると左にさざれ石が、その隣には縁結びの神様「相生社」があります。
縁とは恋愛のみならず、仕事や人間関係などのご縁も結んでいただけるとのこと。

そして、その先にある楼門をくぐり、さらに中門を抜けた先には、多くの末社(言社)が並んでいます。自分の干支の言社にお参りをしてから、本殿を拝みます。

その他、土用の丑の日の「御手洗祭」でにぎわう御手洗社は、水みくじも人気ですね。神話の台所とされている「大炊殿」も興味深いところです。

最後に寄りたいのは、西参道の先にある「加茂みたらし茶屋」。みたらし団子発祥の地として知られていますね。ぜひお召し上がりください。

場所:〒606-0807 京都市左京区下鴨泉川町59
京阪本線出町柳駅から徒歩3分

葵祭

賀茂社の代表的祭事といえば、5月15日の葵祭。この葵祭は正式には「賀茂祭」といい、祇園祭よりはるかに古く、平安中期には催されていたと言われています。その始まりは朝廷儀式のひとつであり、平安貴族のためのものだったそうです。

このお祭りのハイライトはやはり「路頭の儀」ですね。
平安装束に身を包んだ行列は約500人!全長1kmにも及びます。牛車、風流傘などとともに、京都御所建礼門前を出発、下鴨神社を経て上賀茂神社に到着しますが、その姿はまさに平安絵巻物さながらの光景。

また葵祭のヒロインともいわれるのが「斎王代」、それこそ当時は「内親王」が奉仕していたそうです。(現在は内親王ではありませんが、一般公募でもありません)。唐衣裳装束(からぎぬもしょうぞく)を着用、白塗りを施し、腰輿(およよ)に揺られる姿は、平安時代の姫君そのもののお姿ですね。
有料観覧席も設けられますので、一生に一度は生で見ていただきたい行事です。

ちなみに5月3日下鴨神社で行われる「流鏑馬」は、この葵祭の前儀です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
上賀茂さん、下鴨さんと親しまれている2社「賀茂社」と、それにまつわるあれこれをご紹介いたしましたが、まだまだ紹介し足りません。
ご旅行の際には、ぜひどちらも訪れてみてくださいね。
脚に自信のある人は、葵祭の行列のように、下鴨神社から上賀茂神社まで歩いてみるのもおすすめです。

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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